Aug 30, 2011

夏のインターンからの学び

ビジネススクールにいる間に一度だけある長い大事な大事な夏休み。
社会人としては夢のような3ヶ月間に及ぶ自由な時間。

そんな夏休みのほぼすべて捧げることになったコンサルティングファームでのインターン×2を通じた学び。
”限られた時間内で結果を出すためのスキル”みたいなテクニカルな学びもいくつかあるが、そんなことより断然重要な学びが二つ。

・分析の差、さらにはそれに基づく意思決定の差は、情報量の差以上に、同じ情報をどう分析するかという分析の切り口/深さで決まる
ビジネススクールに来る前の仕事も、投融資を行う候補となる企業の事業を分析し、投融資の可否を決めるという性質上、色々と分析をする機会は多くあった。当時は、どれだけ有用な情報(=自分たちの意思決定に必要な情報)をとれるかがキーだと考えていたが、インターンでの経験を通じて、考えを改めることになった。一緒に仕事をした人たちが、僕の集めた情報を元に、僕とは異なる切り口で分析を行い、結果として、圧倒的に深い洞察を導き出すのを何度も体験した。ただ、「もっと考えろ」と言われても、何を改善すべきなのか見当がつかないが、実際に「もっと考える」とは何かを目の当たりにすることで、”ベターな意思決定をするために必要なレベルの洞察の深さ”がどの程度なのか、身体で覚えることができた(そこに達することができるかは別にして、目標となるレベル感が理解できたことは非常に大きい)。これは、どんな人生を歩んでも、武器になるものだと思っている。

・キャリアは、一本の直線を走る短距離走ではなくて、うねうねした道をのぼり続ける山登りに近いものかもしれない
夏の間に様々な方と話をする機会があり、僕より人生経験がずっと豊かな方たちと話をする中で、キャリア観が結構変わった。
これまでは、かなり単純に「一直線にやりたいことにたどり着きたいんです!」というキャリア観(そもそもこれをキャリア観と呼んでいいものか・・・)しかなかったが、この夏を経て、「人生長いんだし、卒業後30年は働くことを見据えて、もう一度キャリアを考え直そう」、「すぐに目に見える結果だけを追い求めず、自分の人間としての器を大きくするような、ぱっと見には分からないことも大切にしよう」という意識が芽生えた。これは決してスローダウンしたいわけじゃなくて、引き続き自分を成長させられることにチャレンジしたいと思っているけれど、「成長」の対象が広がった感じだと思う。ビジネススキルみたいな言葉で集約されるものを伸ばすだけじゃなく、人間として総合的にイケてないと駄目だし、そのためには道草も必要と考えるようになった。未来はどうせ不確実なので、その不確実性を楽しみながら、到達したい方向性だけは定めて全力で上っていくイメージだろうか。

前者はインターン当初に期待した学びに近いが、後者は想像もしなかった副産物。
タイミングよくいい学びを与えてくれたインターン関係の方々に深く感謝。

No comments:

Post a Comment